今回は、米国株トレードの代表的な投資スタイル5つ、その中から初心者に向いている投資スタイルとお薦めファンドをご紹介します。
投資スタイルは、投資家が自分の投資目的やリスク許容度に合わせて、どのような投資方法を選択するかを決定する重要な要素です。投資家が投資スタイルを持つのは米国株に限った事ではありませんが、米国株トレードで主要なスタイルを5つあげます。
- インデックス投資
- バリュー投資
- グロース投資
- インカム投資
- ボートフォリオ投資
まずは、この5つのスタイルを紹介します。
インデックス投資
インデックス投資は、個別銘柄への投資ではなく、インデックスファンドへ投資する投資スタイルです。
インデックスファンドとは、ETF(上場投資信託)や投資信託のことで、多数の銘柄で構成されているファンドです。
米国株式市場全体を代表する指数、例えば、S&P500やダウ・ジョーンズ平均株価に連動するインデックスファンドを購入することで、市場全体の動向に連動することができる投資方法です。
アメリカ市場は、インデックスファンドも豊富に取り揃えられており、指数に連動するファンドや各セクターで構成されているファンドなどから選ぶことが出来ます。
インデックスファンドは一般的にアクティブファンドよりも低コストです。投資家は、複数のインデックスファンドのコストを比較し、最も適したファンドを選択することが重要です。
また、多くの銘柄から構成されている事から分散投資がしやすく、取り扱いも簡単です。
バリュー投資
バリュー投資は、企業の財務状況や評価指標などを分析し、割安株を見つけ出すことを目的とした投資スタイルです。
バリュー投資家は、株式市場で割安な企業の株式を買い、成長のポテンシャルがあると判断されるときに株式を保有します。
企業の株価がその企業の実態や将来の見通しに対して低い場合にその株を買い進め、株式の値下がりが一時的であると判断し、株価が正当化されるまで保有し続けます。
バリュー投資では、割安な株式を探し出すことが重要であることです。このため、企業の財務状況、評価指標、業績動向などを徹底的に分析し、割安株を見つけるために非常に多くの分析手法が必要になります。また、バリュー投資は、企業の長期的な成長性よりも、短期的な市場動向や企業の財務状況に注目することが多いです。
グロース投資
グロース投資は、高い成長ポテンシャルを持つ企業の株式を買い、成長によって株式価値が上昇することを期待する投資スタイルです。
グロース投資家は、企業の将来的な成長ポテンシャル、市場の規模、競合他社との比較などを分析し、成長のポテンシャルがある企業を見つけ出します。
グロース投資の特徴は、企業の将来的な成長性に注目することが重要であることです。
企業の成長性が高いほど、その企業の株価が上昇することが期待されます。しかし、高い成長性を持つ企業は、市場の期待に応えるために多額の投資を必要とすることがあります。そのため、グロース投資には高いリスクが伴うことがあるため、投資家は企業の成長性だけでなく、財務状況や評価指標なども注意深く分析する必要があります。
インカム投資
インカム投資とは、企業の配当利回りが高い株式を買い、配当収入を得ることを目的とした投資スタイルです。
インカム投資の特徴は、安定した配当収入を得ることが重要であることです。そのため、企業の財務状況やビジネスモデル、配当履歴などを分析して、配当を安定的に支払っている企業の株式を選択します。
また、配当利回りが高いということは、市場からその企業に対する期待が低く、株価が下がっている可能性があるため、割安株を見つけることができるかもしれません。
ただし、配当利回りが高いということは、企業が将来的な成長に投資するために配当を削減する可能性があるため、リスクもあります。また、インカム投資には、配当利回りが高い企業を探し出すことが重要であるため、徹底的な分析とリサーチが必要です。
一般的に、インカム投資は、定期的な配当収入を得たいという投資家に適したスタイルと言えます。また、長期的な保有を前提とするため、短期的な値動きにはあまり注目しない傾向があります。
ポートフォリオ投資
ポートフォリオ投資とは、複数の異なる資産を組み合わせることでリスクを分散し、投資収益の安定化を目指す投資スタイルです。
一般的には、株式、債券、不動産、商品などの資産クラスをバランスよく組み合わせることが求められます。
ポートフォリオ投資の主な目的は、投資リスクを分散し、リスクを最小化することです。複数の資産を組み合わせることで、一つの資産にリスクが偏ることを回避し、全体のリスクを軽減することができます。また、異なる資産クラスを組み合わせることで、一つの市場に依存することなく、投資収益の安定化を図ることができます。
ポートフォリオ投資を行うには、資産クラスの選択や資産の配分を決定する必要があります。また、投資家は、ポートフォリオのバランスを維持するために、定期的なリバランスを行うことが重要です。
ポートフォリオ投資は、リスクを分散し、投資収益の安定化を目指すため、長期的な投資に適したスタイルとされています。ただし、適切な分散投資を行っていても、市場全体の下落によるリスクは完全に回避できません。したがって、投資家は、自己責任で適切なリスク管理を行う必要があります。
米国株トレードの最初に向いているスタイル
5つの投資スタイルを紹介しましたが、これらは基礎的なスタイルであって投資スタイルは他にも沢山あり、投資家それぞれで千差万別です。
その中で、米国株トレードをこれから始めてみよう!という方に向いているスタイルは、ズバリ!インデックス投資です!
インデックス投資は、インデックスに連動する投資商品を購入し、市場の平均的な収益を追求する投資手法です。
一般的に比較的安定したリターンを狙える長期的な投資スタイルで、それほど多くの知識がなく低いリスクを取りながら始める事が出来ます。
市場全体や特定のセクターなどを対象とした株式や債券などの投資商品に投資すれば、市場の平均的な収益を得る事が出来ます。追求する投資手法です。投資商品に詳しくなくても、安定的なリターンを狙える点が魅力です。
初めて投資をするという方には、インデックスに連動しているインデックスファンドがお薦めです!
お薦めインデックスファンド
米国株トレードを始めるのにお薦めのインデックスファンドを5つご紹介します!
- Vanguard Total Stock Market Index Fund(VTSMX)
- 全米株式市場の代表的な指数であるS&P 500を含む3,600社以上の株式に投資しているファンドで、低コストであることが特徴です。
- SPDR S&P 500 ETF Trust(SPY)
- S&P 500を追跡する上場投資信託(ETF)で、大型株中心の指数を追跡しています。低コストで取引しやすいETFとして知られています。
- iShares Russell 2000 ETF(IWM)
- 小型株中心の指数であるRussell 2000を追跡するETFで、米国の中小企業に投資しています。
- Vanguard Total Bond Market Index Fund(VBMFX)
- 米国債券市場全体を対象としたファンドで、政府債や企業債などの債券に投資しています。
- Invesco QQQ Trust(QQQ)
- テクノロジー株中心の指数であるNASDAQ-100を追跡するETFで、AppleやAmazonなどの大手テクノロジー企業に投資しています。
インカムなインデックスファンド
次は、配当も得られるインデックスファンド3つです!
- Vanguard Dividend Appreciation ETF(VIG)
- このファンドは、配当成長を重視する投資スタイルを採用し、S&P カナダ・カット・ディヴィデンド・アリストクラット・インデックスをベンチマークとしています。
- iShares Select Dividend ETF(DVY)
- このファンドは、高配当利回りの優良株式を追跡することを目的としています。
- SPDR S&P Dividend ETF(SDY)
- このファンドは、S&P インデックスの配当アリストクラットをベンチマークとしています。
米国株トレード開始をまとめ
米国株トレードを始める第一歩目として、インデックス投資スタイルとインデックスファンドをご紹介しました。
これらのインデックスファンドは、低コストで手軽に投資できることが魅力的であり、米国の投資家の間でも人気が高いです。
ただし、投資商品にはそれぞれの特性があり、投資家は自分に適したファンドを選ぶ必要があります。比較的リスクが低いとはいえ、リスクがない訳ではありません。リスクを承知した上で、許容出来る範囲で投資するのが基本です!
自身の投資目的、リスク許容度、をしっかり確認した上で、自分に合った投資をしていきましょう。
興味はあるけれど、何から始めたらよいのか迷っている方の参考にしていただければと思います。以上です。
私自身、最初に購入したインデックスファンドを今も保有していますよ!最後まで読んでくださって、ありがとうございました。