(米)保有銘柄

回復低迷中の金融関連。そんな中上昇中の保険・金融業『アーチキャピタルグループ』結構上がってます! 

暗雲と稲光

今回は、保険業をグローバル展開している『アーチキャピタルグループ』を紹介します。

アーチキャピタルグループは、ナスダックフィナンシャル100銘柄にも選ばれている、保険・再保険企業です。業界での長い歴史を持ち、世界的なプレゼンスを築いているグローバル企業です。

企業情報<Enterprise>

  • 名称                          アーチキャピタルグループ(Arch Capital Group)
  • 本社                          アメリカ デラウェア州
  • 設立                         1995年
  • 業種                      保険・金融業
  • 公式ウェブサイト     Arch Capital Group
  • ティッカー                  ACGL
  • セクター                     金融セクター
  • 市場                          NASDAQ証券取引所(NASDAQ)

保険業に加えて、金融業も行っているアーチキャピタルグループですが、2023年もぐんぐん上昇中です!

歴史<History>

アーチキャピタルグループの主な歴史的なマイルストーンを紹介します。

  • 1995年 アーチキャピタルグループは、アメリカ合衆国バーモント州にて設立。
  • 2001年 リスク管理および保険ソリューションを行う、アーチインシュアランスカンパニー(Arch Insurance Company)を設立。
  • 2002年  再保険事業に進出するために、アーチリースカンパニー(Arch Reinsurance Company)を設立。
  • 2004年 アーチインシュアランスカンパニーを含むLH(Limited Housing)グループを買収。
  • 2011年 完全子会社としてアーチホールディングス(Arch Holdings)を設立。
  • 2012年 オーストラリアの再保険会社リンカーグループ(Linchpin Underwriting Agency)を買収。
  • 2016年 再保険業界の大手企業であるAIGの再保険部門であるアイグリース(AIG Re)を買収。

アーチキャピタルグループは設立以来、保険・再保険の分野で成長し、現在では、アメリカをはじめとする世界各地で幅広い保険製品とリスク管理ソリューションを提供しています。

日本における拠点としては、「アーチキャピタルジャパン株式会社」があります。

製品とサービス<Product&Services>

アーチキャピタルグループが提供している保険製品です。

  1. プロパティ保険:物理的な資産や建物に関連する損害や損失に対する保護を提供する保険です。以下に、一般的なプロパティ保険のカテゴリとその内容を紹介します。なお、具体的なポリシーの内容や適用範囲は、保険会社や契約の条件によって異なる場合があります。
    • 商業プロパティ保険
    • 住宅プロパティ保険
    • ビルダーズリスク保険
    • 工業用プロパティ保険
  2. 財産災害保険:財産災害保険は、自然災害や事故による財産の損害や損失に対する保護を提供する保険です。以下に、一般的な財産災害保険のカテゴリとその内容を紹介します。なお、具体的なポリシーの内容や適用範囲は、保険会社や契約の条件によって異なる場合があります。
    • 地震保険
    • 洪水保険
    • 嵐保険
    • 火災保険
    • 異常気象リスク保険
  3. 責任保険:責任保険は、第三者に対する損害賠償責任に関連するリスクをカバーする保険です。以下に、一般的な責任保険のカテゴリとその内容を紹介します。具体的なポリシーの内容や適用範囲は、保険会社や契約の条件によって異なる場合があります。
    • 一般責任保険
    • 製品責任保険
    • 専門責任保険(医療、法律、建設など)
    • 環境責任保険
  4. 金融機関向け保険:金融機関向け保険は、金融業界に特化した保険製品であり、金融機関が直面するリスクに対する保護を提供します。以下に、一般的な金融機関向け保険のカテゴリとその内容を紹介します。なお、具体的なポリシーの内容や適用範囲は、保険会社や契約の条件によって異なる場合があります。
    • 金融機関責任保険
    • エラーズ&オミッション保険
    • 保証債務保険
    • クレジットリスク保険
  5. 住宅ローン保険:住宅ローン保険は、住宅ローン取引に関連するリスクに対する保護を提供する保険です。主な目的は、借り手や金融機関を建物や不渡りのリスクから保護することです。以下に、一般的な住宅ローン保険のカテゴリとその内容を紹介します。
    • 抵当保険(住宅ローン保証)
    • 住宅所有者保険
  6. その他の保険製品:
    • エネルギー保険
    • 航空保険
    • 産業保険(製造業、物流業など)
    • 犯罪保険(盗難、詐欺など)
    • イベントキャンセル保険
    • 非対物損害保険(人身傷害、財産損害など)

これらの保険製品は、企業や個人の顧客のリスクに対応し、保険保障を提供します。

イベントキャンセル保険、まであるとは・・・。相当大規模なイベントなんでしょうね。

強味<Advantage>

アーチキャピタルグループの強みは、以下のような要素にあります

  1. グローバルなリスク管理能力
    世界中のリスクを理解し、幅広い地域でリスク管理ソリューションを提供する能力で包括的かつ適切なリスク保護を提供することができます。
  2. 豊富な経験と専門知識
    保険および再保険業界で長期的な実績があり、豊富な経験と専門知識に基づいて、顧客のニーズに合った保険ソリューションを提供することができます。
  3. フィナンシャルストレングス
    財務的に安定した企業として知られ、保険業界での信頼性と信用力が高く、大規模なリスクに対して十分な資金を提供することができます。
  4. イノベーションとテクノロジーの活用
    イノベーションとテクノロジーの活用に積極的で、データ分析、人工知能、ブロックチェーンなどの最新のテクノロジーを活用し、リスク評価や顧客サービスの向上に取り組んでいます。

保険・再保険業界において高い専門性を持ち、顧客のリスク保護と安全保障のニーズに応えています。

課題<Subject>

アーチキャピタルグループが直面している可能性のある課題には、以下のようなものが考えられます:

  1. 自然災害のリスク
    保険および再保険事業を展開しており、自然災害による損害をカバーするリスクを負っています。大規模な自然災害の発生や頻度の増加は、損害の増加や保険金支払いのリスクを高める可能性があります。
  2. 情報セキュリティとサイバーリスク
    デジタル化の進展に伴い、保険業界全体で情報セキュリティとサイバーリスクが重要な課題となっています。顧客情報や取引データの保護、サイバー攻撃やデータ侵害に対するリスク管理を適切に行う必要があります。
  3. 競争と価格競争力
    保険業界は競争が激しく、価格競争力が求められます。競合他社との競争による価格下落や採算性の低下、新興テクノロジー企業の参入などが、アーチキャピタルグループに影響を与える可能性があります。
  4. 規制環境の変化
    保険業界は厳格な規制環境下で運営されており、規制の変化や新たな法律の導入に対応する必要があります。これには、報告要件の増加、資本要件の変更、顧客保護に関する法的義務の強化などが含まれます。
  5. 投資収益の変動
    アーチキャピタルグループは、保険プレミアム収入の適切な運用や再保険契約による投資収益も重要な収益源です。金利変動や市場の不確実性、投資ポートフォリオのリスク管理などが、投資収益の変動に影響を与える可能性があります。

世界的に自然災害が多く、大きくなっている気がします。災害時の保険は心強いですが、カバーするのは相当のリスクになります。

競合<Competition>

アーチキャピタルグループの主な競合他社には以下のような企業があります

  1. バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)
  2. アメリカン・インターナショナル(AIG)
  3. アクシス・キャピタル・ホールディングス(AXS)

上の3社との5年間の株価チャートです。

5年間のチャートではアーチキャピタルグループが最も成長していました!

配当<Dividend>

アーチキャピタルグループは、配当していません。

分析<Analysis>

アーチキャピタルグループは、保険・再保険業界での長い歴史を持ち、世界的なプレゼンスを築いています。

再保険(Reinsurance)とは、保険会社が保有するリスクを他の保険会社に移転する保険形態で、保険会社が直面するリスクを分散させることにより、大規模な損失に対する財務的な安定性を確保するために利用されます。保険を提供しながら、自らも保険に加入している事になります。

以下は1995年からのチャートです。

2003年は、$3.85付近だった株価が、20年間右肩上がりに成長し、2023年は$72超え、18倍以上になっています。

20年で18倍はかなりの成長です。ここまで成長してきた背景には何があるのでしょうか?

まず、世界的に自然災害が増えている事が背景にあるのではないかと分析しています。日本でも地震保険への加入者は10年で約7%増えています。

アメリカではハリケーンによる被害が毎年のようにニュースになりますし、台風や線状降水帯による地滑りやダムの決壊、また雪崩や津波などの災害が世界のあちこちで実際に起こっています。もしもの時を考えて、保険を強化しておこうと考えるのは自然な流れでしょう。

それは、個人だけではなく企業も同じこと。パンデミックも企業にとっては事業が停滞する大きな要因でした。想定していなかった事を経験し、もしまたこのような事が起こる可能性を考えると、保険でカバーするというのは企業のBCP対策としても重要なものとなってきます。

さらに、アーチキャピタルグループは、これまでの知識と経験を元に災害に対するリスク管理と対応に積極的に取り組んでいます。さまざまなデータ源や科学的手法を使用して、地震、洪水、ハリケーンなどの災害リスクを評価し、保険商品の設計やプライシングに反映し、また災害リスクに関する情報を提供することで、顧客やパートナー企業をサポートしています。

リスクマネジメントのコンサルティングやリスク分析レポートの提供などを通じて、災害リスクに対する理解を深め、適切な対策を講じるための支援も行っています。

また、災害が発生した場合には迅速に対応し、保険金の迅速な支払いやクレーム処理の効率化、リスクアドバイザリーサービスの提供などを通じて、被災者や関係者に対する支援を行っています。

アーチキャピタルグループは、災害時に心強いサポーターであることは間違いありません!

期待度<Expectations>

2022年12月、アーチキャピタルグループは自社株買いの金額を10億ドルに拡大しました!これは非常に期待出来る要素です。

また、SBI証券の銘柄レポートによると、業績・財務・相対バリュエーション・リスク・株価モメンタム・内部者取引の6つの平均スコアは、10段階中9。最適化スコアは10と、かなり良いスコアになっています。

一つ気がかりなのは、内部者取引スコアが1と低いスコアでした。今四半期において、役員による株の売買はまだない。そうです。

自社株買いの金額を拡大したのに、購入しないのはなぜなのか?気にはなりますね。

ただ、全体的なスコアはかなりの高得点!しばらくはこのまま保有して、様子を見ようと思います。

配当がないので、$85を超えたら売却しようかと思います。

売るタイミングは難しいです。売った後にも上昇すると、利益が出ていても損した気分になるし。。。

銘柄分析は出来ないけれど、自分なりの分析と直感で長く保有出来る銘柄を見つけては買いためています。最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

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